楽天モバイルのau回線(パートナー回線)は10月に全部止まる? 2社の公式発表で決まっていること3つと、自分の使う場所の見方

玄関先で上着を羽織りながら、片手に持ったスマートフォンの画面を見ている人物のイラスト つながらない・遅いの切り分け

楽天モバイルは、自社の基地局が届かない場所ではKDDIの回線を借りて通信しています。これがパートナー回線(au回線)です。そのKDDIは、公開情報のページで「暫定的な措置として2026年9月末まで」と提供期間を書いています(楽天モバイル株式会社サービスへのローミング提供について|KDDI)。

期日が近づくにつれ「10月から楽天モバイルは圏外になる」という話が出るようになりました。一方で楽天モバイルは、2026年9月5日のお知らせでこれとは違う書き方をしています。2社の言い方が食い違って見えるので、自分の使っている場所が10月にどうなるのかを決めきれない人も出ています。

この記事は、楽天モバイルを使っていて10月以降が気になっている人に向けて、2社の発表で決まっていること3つと、まだ決まっていないことを分けます。そのうえで、自分がよく行く場所のどこを見ればいいかを3ステップで置きます。読者の側で用意するのは、よく行く場所の住所だけです。

要点

  • KDDIの提供期間は2019年10月1日から2026年9月30日まで。ただし延長は「両社協議の上決定」で、10月以降の姿は公表されていない
  • 楽天モバイルの9月5日のお知らせは、「カバーに時間を要するエリア」は継続、「十分カバーできているエリア」は縮小。一律終了とは書いていない
  • =ローミングが減るのは、それに頼っている場所ではなく頼らずに済むようになった場所のほう。屋内や地下だけ電波が弱かったなら、見どころはそこ
  • 東京23区・名古屋市・大阪市は一般エリアが対象外の一方、地下鉄・地下街・屋内施設・繁華街の一部は提供対象。都市部の読者が見るのは地上ではなく地下

1. KDDI側で決まっているのは、期日と「協議で決める」の2つだけ

KDDIは楽天モバイルへのローミング提供を公開情報として出しています。ページの冒頭はこうです。

当社は、サービス競争の促進に寄与することを目的に、楽天モバイル株式会社が提供する第4世代移動通信サービス(LTE通信サービス)の立ち上げに際して、暫定的な措置として2026年9月末までauネットワークのローミング提供をします。

(楽天モバイル株式会社サービスへのローミング提供について|KDDI)

=つまり、KDDI側が期日を切っていること自体は動きません。動きうるのはその先です。同じページの「ローミング提供期間」の欄は「2019年10月1日から2026年9月30日まで」で、そこに注記が付いています。「ローミング提供期間のさらなる延長については両社協議の上決定」(同)。

読み方は2つに分かれます。

  • 決まっていること … いまの契約の期間は9月30日で切れる
  • 決まっていないこと … 10月1日以降にどうなるか。KDDIのページは「協議の上決定」としか書いていない

「9月30日まで」と書いてあるのを「9月30日に終わる」と読むと、後半を読み落とします。KDDIの側は延長の可能性を閉じていません。

2. 縮小すると書かれているのは、楽天回線が「十分カバーできている」側

楽天モバイルは2026年9月5日に「【重要】ローミングエリアに関してのお知らせ」を出しました。中心の2文はこれです。

ローミング契約につきましては、KDDI様と現在も、詰めの協議を行なっています。楽天モバイルがカバーに時間を要するエリアに関しては、10月以降もローミングを継続します。
一方、楽天モバイルが十分カバーできているエリアはローミングを縮小していきます。

(【重要】ローミングエリアに関してのお知らせ|楽天モバイル・2026年9月5日)

=つまり、「10月に自分がどうなるか」は全国のニュースでは決まりません。ローミングが減るのは、それに頼っている場所ではなく、頼らずに済むようになった場所のほうです。楽天回線が届いていない場所は「カバーに時間を要するエリア」として継続する側に置かれ、縮小すると書かれているのは楽天モバイルが「十分カバーできている」と見る場所です。同じ内容は2026年8月12日のプレスリリース「ローミングに関して」にも出ていて、こちらでも「詰めの協議を行なっています」(楽天モバイル)としています。8月から9月にかけて、公式の言い方は変わっていません。

押さえておく点が2つあります。1つは、縮小する場所と時期の一覧が出ていないこと。もう1つは、「十分カバーできている/時間を要する」の線引きが、後で見るエリアマップの色と一対一で対応するとは、どちらの社も書いていないことです。ただ、条件そのものは楽天回線が届いているかどうかなので、読者の側で見る場所は決まります。それが§4の手順です。

3. 都市部で見るのは地上ではなく、地下鉄と屋内

もう1つ、KDDIのページには見落とされやすい欄があります。「ローミング提供エリア」です。3行あります。

全国エリア(東京23区、名古屋市、大阪市および局所的なトラヒック混雑エリアは除く)
地下鉄、地下街、トンネル、屋内施設や観光名所などの一部
東京23区、名古屋市、大阪市の繁華街エリアの一部

(KDDI)

=つまり、3大都市は1行目の全国エリアから除かれている一方で、2行目と3行目で戻ってきています。地下鉄・地下街・トンネル・屋内施設・観光名所の一部と、3大都市の繁華街の一部は提供対象です。東京23区・名古屋市・大阪市で毎日を過ごしている人にとって、ローミングが効いているのは地上の街なかではなく地下鉄と地下街と屋内のほうだ、と読めます。都市部だから関係ない、にはなりません。

対象の周波数も同じページに書かれています。「ローミング対象周波数」は「基本は800MHz帯」(同)です。楽天モバイルが4G LTEで使う自社の周波数はこれとは別です。1.7GHz帯と700MHz帯(プラチナバンド)の2つで、700MHz帯の商用サービスは2024年6月27日に始まりました(楽天モバイル、”プラチナバンド” 700MHz帯での商用サービスを開始|楽天モバイル・2024年6月27日)。5Gではこれに加えてSub6(3.7GHz帯)とミリ波(28GHz帯)を使います(通信・エリア|楽天モバイル)。

ここから読者が持ち帰るのは1つです。端末は対応している帯しか受けられないので、800MHz帯に対応していない端末は、ローミングの「基本」の帯を受けられません。楽天モバイルで使っている端末が海外モデルや他社で買った中古であれば、取り扱い製品の対応周波数帯一覧で自分の機種の行を見てください。ただしKDDIの書き方は「基本は」で、他の帯を使う余地を残しています。そこは公表されていないので、800MHz帯が付いていなかった人は「今回の話の影響を受けにくい側」までにとどめて読んでください。逆に700MHz帯が付いていない端末は、ローミングが縮んだ場所で4Gの受け皿になるのが1.7GHz帯だけになります(5G対応端末ならSub6も使えます)。

4. よく行く場所を3か所だけ選んで、1枚のマップで見る

ここからが手順です。全国の話ではなく、自分の3か所だけを見ます。

STEP 1:場所を3つ書き出す

  • 自宅
  • 職場か学校
  • いま電波が弱いと感じている場所(通勤経路の一区間、実家、よく行く店など)

3つに絞るのは、通信が途切れて困るのがこの3か所だからです。旅行先まで広げると終わりません。

STEP 2:楽天回線とパートナー回線を重ねた1枚で見る

楽天モバイルの通信・エリアには、マップ直下の注記に「パートナー回線エリアについては「パートナー回線エリアマップ」をご確認ください」(同)とあります。案内されているパートナー回線エリアマップは、凡例が「楽天回線 4G LTEエリア」と「パートナー回線エリア」に分かれた1枚のマップです。2ページを行き来せずに、同じ画面で色を見比べられます。

但し書きは遷移元の通信・エリアのページ側に付いています。楽天回線エリアの掲載は「2026年6月1日更新(2026年5月18日時点のデータ)」(通信・エリア|楽天モバイル)で、あわせて「高速データ無制限エリアであっても、地下、屋内、大きな商業ビルの屋内等の場所、電波の状況等によって通信速度が変化する場合あり」(同)とも書かれています。=楽天回線側の色では、建物の中まで読めません。ただ、§3で見たとおり地下と屋内はもともと別枠なので、そこは色ではなく、自分がその場所で電波に困った覚えがあるかで見分けます。

au側のエリアはKDDIも出しています。楽天モバイルの注意事項には「パートナー回線エリア内ではau回線によるローミング接続がご利用いただけます。詳細はKDDI株式会社のエリアマップをご確認ください。」(同)とあり、楽天モバイル向けローミングサービス提供エリアがその先です。こちらは2026年6月1日更新で、注記に「サービスエリアは計算上の数値判定に基づき作成しているため、実際の電波状況と異なる場合があります。」(同)と書かれています。

STEP 3:3か所を発表の言い方に当てはめる

その場所のマップの色 9月5日のお知らせでの位置づけ 見ておくこと
楽天回線エリアの色が付く 「十分カバーできている」に近い側=縮小の話が向く マップ上は楽天回線のエリア。屋内や地下でだけ電波が弱かった場所は、10月に入ってからその場で使えるかを見る
パートナー回線エリアの色だけ 「カバーに時間を要する」に近い側=継続すると書かれている 今回の発表では継続側。ただし期限は書かれていないので、楽天モバイルの新着情報を見ておく
どちらの色も付かない どちらの区分にも当てはまらない 元からマップに出ていない場所。今回の発表とは別に、その場で使えるかを見る

この当てはめは目安です。§2のとおり、「十分/時間を要する」の線引きはマップの色で公表されているわけではありません。ただ、条件が楽天回線の届き方である以上、色は現時点でいちばん近い代理の指標になります。

5. 10月以降、その場所で電波が入らなくなったとき

ローミングが縮んだ場所で楽天回線も届かなければ、その場所ではデータも通話も使えません。それが自宅なのか、通勤経路の一区間なのかで、取る手は変わります。

  • 同じ場所で他社の端末が入るかを見る。家族や同僚の端末が普通に使えていれば、その場所の電波が変わったと分かります。全員が入らなければ障害情報の側です
  • 速度を測って記録を残す。入るけれど遅いのか、まったく入らないのかで行き先が変わります。測り方と数字の読み方は回線速度の測り方と結果の読み方にあります。データを使い切って遅くなっているだけなら遅いのは速度制限?の側で、通信量そのものは自分の通信量を確認する方法で見られます
  • 楽天モバイルの新着情報を見る。エリアごとの扱いは今後の発表で決まります。出所は楽天モバイルの新着情報です
  • 乗り換えるなら、まず同じ3か所を他社のマップで見る。STEP 2と同じ要領で、ドコモ・au・ソフトバンクのエリアマップに3か所を入れて、つながる候補を先に絞ります

候補が絞れてから、手続きと総額へ移ります。予約番号を取らずに手続きできるかはMNP予約番号がいらない「ワンストップ」にあります。一人分の総額ならMNPと新規契約、総額で有利なのはどちら、家族の分まで含めるなら世帯のスマホ+固定回線の総額が入口です。

急ぐ人ばかりではありません。変わりうる場所が自宅でないなら、その場所を通るときだけ通信が細くなる話で、契約を動かすほどにならない場合もあります。3か所のうちどこが1行目だったかで、動く必要の有無は変わります。

決まっているのは期日だけ。見るのは全国ではなく自分の3か所

  • KDDIの提供期間は9月30日まで。ただし延長は「両社協議の上決定」で、10月以降の姿はまだ公式に出ていない
  • 楽天モバイルは「カバーに時間を要するエリアは継続」「十分カバーできているエリアは縮小」と発表した。減るのは頼らずに済むようになった場所のほう
  • 東京23区・名古屋市・大阪市は一般エリアが対象外の一方、地下鉄・地下街・屋内施設・繁華街の一部は提供対象。都市部で見るのは地上ではなく地下
  • 3か所をパートナー回線エリアマップに入れて色で当てはめる。9月30日を過ぎたら、屋内や地下で弱かった場所を実際に歩いて見る

この記事の内容は2026年9月6日時点で各社が公開していた表示です。ローミング契約は協議中と発表されているので、9月30日を過ぎたら楽天モバイルの新着情報とKDDIの公開情報をもう一度見てください。

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出典

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