かけ放題は月に何分から得になる?1分44円で出す分岐点と、合計時間では計算できない理由

通話中のスマートフォンを片手に持ち、もう片方の手で通話時間の一覧が並んだ明細を見ている人物のイラスト 固定費の見直し

通話オプションの月額は、2023年7月にドコモが改定して、いま入る人と以前から入っている人で額が違います。楽天モバイルやahamoが1,100円の枠を作り、選択肢も880円・1,100円・1,980円の3段になりました。

料金プランの比較は、データ量なら「自分は月に何GB使っているか」を見れば候補が絞れます。通話オプションだけは、そこで手が止まりがちです。

月額880円や1,980円という数字は見えていても、自分の通話がその額に届いているかが分かりません。しかも「1回5分以内」「1回15分以内」という条件が付いていて、月の合計時間だけでは足りているか出せません。

この記事では、通話料の単価から分岐点の分数を出す方法と、5分・15分の定額が合計時間では計算できない理由を、大手3社と楽天モバイル・ahamoの公式ページの値で並べます。請求書のどの行が通話に当たるかはスマホ料金の内訳、どこを見れば削れる余地が分かるかにあります。

要点

  • 通話料は30秒22円=1分44円が各社共通の水準。オプション料をこの単価で割ると分岐点が出る
  • 元が取れる分数は880円で20分、1,100円で25分、1,980円で45分。ahamoの1,100円だけは、月の通話時間ではなく1回5分を超えた分の合計で数える
  • 5分・15分の定額は1回あたりの制限。同じ月30分でも、1回3分×10回なら得になり、1回15分×2回なら定額を付けたほうが高くなる
  • 0570・0180・0067で始まる番号、188、SMSは定額の対象外。企業や役所の窓口はここに当たることがある

1. 通話料は1分44円。オプション料を44で割ると分岐点が出る

定額の外で通話したときの単価は、大手3社とも同じ表記です。

30秒で22円なので、1分で44円です。楽天モバイルも同じ計算を公式ページで見せています。「※4,400円(税込):国内通話22円(税込)/30秒を10分通話✕10回」(15分(標準)通話かけ放題|楽天モバイル)。10分×10回=100分で4,400円なので、1分44円です。

この単位に直すと、あとは割り算になります。各社の通話オプションと月額を並べます。

事業者 オプション名 月額(税込) 無料になる範囲
ドコモ 5分通話無料オプション 880円 1回5分以内
ドコモ かけ放題オプション 1,980円 国内通話かけ放題
au 通話定額ライト2 880円 1回5分以内
au 通話定額2 1,980円 国内通話が24時間かけ放題
ソフトバンク 準定額オプション+ 880円 1回5分以内
ソフトバンク 定額オプション+ 1,980円 国内通話料無料
楽天モバイル 15分(標準)通話かけ放題 1,100円 1回15分以内
ahamo かけ放題オプション 1,100円 国内通話かけ放題(基本料2,970円に5分無料を含む)

(各社公式ページ・2026年9月5日時点。ドコモ・au・ソフトバンク・楽天モバイルは上記、ahamoは料金・データ量|ahamo)

44円で割ると、そのオプションが元を取るのに必要な分数が出ます。

月額 44円で割った分数 この分数が指すもの
880円(5分定額) 20分 定額が肩代わりした分(1回5分までの合計)
1,100円(楽天モバイル・15分定額) 25分 定額が肩代わりした分(1回15分までの合計)
1,100円(ahamo・かけ放題) 25分 基本料の5分無料を超えた分の合計
1,980円(無制限かけ放題) 45分 月の通話時間そのもの

この計算は事業者の側も同じです。楽天モバイルは15分かけ放題(1,100円)の説明で「月に25分以上通話する方におすすめ!」と書いています(15分(標準)通話かけ放題|楽天モバイル)。1,100円÷44円=25分と一致します。

同じ1,100円でも、ahamoは数える対象が違います。基本料2,970円に5分までの国内通話が含まれていて、超過後が22円/30秒だからです(料金・データ量|ahamo)。1,100円で買えるのは5分を超えた部分なので、比べる相手は月の通話時間ではなく、1回5分を超えた分を1か月ぶん足した時間になります。月に何時間話していても、1回が5分以内で終わっていれば超過分は0分で、1,100円は戻ってきません。

=つまり、無制限のかけ放題(1,980円)なら月45分が目安です。1日1.5分ほど話す計算になります。

2. 5分・15分の定額は「1回あたり」なので合計では出せない

ここが分かりにくいところです。定額の対象は月の合計時間ではありません。

「1回あたり5分以内の通話が、回数無制限で定額対象となります。ただし、1回あたりの通話時間が5分を超過した場合、超過分について30秒ごとに22円(税込)の通話料がかかります。」(かけ放題オプション・5分通話無料オプション|NTTドコモ)

auも同じです。「1回5分以内の国内通話が対象です。1回の通話が5分を超えた場合、5分超過分につき、30秒ごとに22円の通話料が別途かかります。」(通話定額2/通話定額ライト2|au)

=つまり、無料になるのは「1回ごとに、5分までの部分」を足したぶんです。月の合計が同じでも、1回の長さで結果が変わります。

同じ「月30分」で比べます(880円の5分定額に入った場合)。

通話の分かれ方 無料になる分 課金される分 通話料 定額料と合計
3分×10回 30分 0分 0円 880円
15分×2回 10分(5分×2) 20分 880円 1,760円

オプションを付けない場合、どちらも30分×44円=1,320円です。

  • 3分×10回なら、880円で済むので440円安くなります
  • 15分×2回なら、1,760円かかるので440円高くなります

440円の差は、同じ使い方が12か月続けば年5,280円になります。短い通話を何度もする人には5分定額が効き、長い通話が数回の人には効きません。長い通話が中心なら、5分定額ではなく無制限のかけ放題(1,980円・分岐点は月45分)か、15分の定額(1,100円)のほうを見ます。

3. 1回ごとの長さは通話明細で数える

必要なのは合計時間ではなく、1回ごとの長さの一覧です。

総務省は乗り換えの案内で、見直しで安くなる例に「よく通話を利用するのに通話かけ放題プランに入っていない。」を挙げています。明細の見方については「マイページで1回ごとの通話の相手と通話料を確認できる場合があります。」と書かれています(携帯電話ポータルサイト|総務省)。

明細に出るのが通話料だけでも、単価が分かっているので分数へ戻せます。通話料÷44が、その通話の課金された分数です(22円の行なら0.5分、220円の行なら5分)。

1か月ぶんの明細を開いて、次の2つを数えます。

  • 料金が付いた通話が何件あるか(その合計額はいくらか)
  • 料金が0円だった通話が何件あるか(定額の内側に収まっていた通話)

定額に入っていない状態なら、合計額をそのまま880円・1,100円・1,980円と比べます。5分定額に入っている状態なら、合計額が超過分だけの金額なので、その額が定額料を上回るときは上の段のオプションへ移ります。

4. 定額に入っていても料金がかかる通話がある

分岐点の計算に入れてはいけない通話があります。ドコモは対象外を明示しています。

「海外での発着信、「WORLD CALL」、「SMS」、(0570)(0180)(0067)等から始まる他社が料金設定している他社接続サービス、(188)特番、(104)の番号案内料、衛星電話/衛星船舶電話、当社が指定する電話番号(機械的な発信などにより、長時間または多数の通信を一定期間継続して接続する電話番号)など、上記の対象通話以外への発信は定額の対象外となり、別途料金がかかります。」(かけ放題オプション・5分通話無料オプション|NTTドコモ)

auも「0570(ナビダイヤル)・衛星電話など、かけ放題の対象外となる通話があります。」としています(通話定額2/通話定額ライト2|au)。楽天モバイルは対象外番号の一覧をPDFで公開しています(15分(標準)通話かけ放題|楽天モバイル)。

=つまり、0570で始まる番号への通話は、かけ放題に入っていても課金されます。予約や問い合わせの窓口がこの番号になっている先へよくかけるなら、そのぶんは定額の外で数えます。

無料になる側もドコモが並べています。「ドコモ/他社携帯電話着、固定電話着、光/IP電話着、時報(117)、番号案内通話料(104)※番号案内料を除く、災害対策伝言ダイヤル(171)」(同)。

相手が携帯・固定電話・IP電話なら、その通話は定額の内側に入ります。外へ出るのは、この節のはじめに引いた並びのほうです。明細を見るときは、次の番号と項目に印を付けます。

  • 0570・0180・0067で始まる番号(他社が料金を設定している接続サービス)
  • 188の特番、104の番号案内料
  • SMS
  • 衛星電話/衛星船舶電話
  • 海外での発着信と「WORLD CALL」
  • ドコモが指定した電話番号(長時間・多数の通信を続けて接続する番号)

原文はこの並びを「など」で締めているので、ここに挙がっていない番号が対象外になることもあります。ahamoも似た並びを載せていますが、(0067)は入っていません(料金・データ量|ahamo)。会社ごとに一覧を開いてください。

5. すでに入っている人は、申込日で月額が違うことがある

ドコモの料金表は申込み日で2段になっています。

音声オプション 申込み日 月額(税込)
かけ放題オプション 2023年7月1日以降 1,980円
かけ放題オプション 2023年6月30日以前 1,870円
5分通話無料オプション 2023年7月1日以降 880円
5分通話無料オプション 2023年6月30日以前 770円

(かけ放題オプション・5分通話無料オプション|NTTドコモ)

以前から入っている人が元を取る分数は、「1.」の数字とずれます(1,870円なら42.5分、770円なら17.5分)。自分の請求書に出ている額で割ってください。表示価格と実際に払う額の差の読み方はプラン料金表示の読み方にまとめています。

割引が付く場合もあります。ドコモは「2023年7月1日以降に「かけ放題オプション」または「5分通話無料オプション」を新たに申込み、ご契約と同月内に、留守番電話またはキャッチホンのいずれかまたは両方をご契約されている場合」に、留守番電話330円・キャッチホン220円を割り引きます(同)。2023年6月30日以前から入っている人は、この割引の対象外です。

auは「「通話定額2」「通話定額ライト2」にご加入の場合、「電話きほんパック(330円/月)」「電話きほんパック(V)(440円/月)」対象のオプション料は無料となります(別途お申込みが必要)。」としています(通話定額2/通話定額ライト2|au)。申し込みが要る点は変わりませんが、「電話きほんパック」を付けているなら、その330円ぶんを差し引いて計算できます。

1回ごとの分数が明細から拾えないなら

  • 1か月だけ付けて明細を取ります。楽天モバイルの15分かけ放題は「日割り対象外」で「お申し込みができるのは月1回までとなり、同月内で再度お申し込みはできません。」なので(15分(標準)通話かけ放題|楽天モバイル)、月をまたいで1日から付ける形にします
  • 初回無料の枠を使う手もあります。同じページには「初回利用1カ月無料」が出ていて、「Rakuten最強プラン(データタイプ)」は対象外・「条件あり。キャンペーンルールをご確認ください。」という注記が付いています(同)。初めて付けるなら、1か月ぶんの明細をこの枠で取れます
  • 1週間ぶんを4倍しても、月の目安の額は出ます。1か月待たずに桁だけ見たいときはこちらで足ります
  • 通話アプリの側を先に見ます。楽天モバイルは「本オプションサービスの加入にかかわらず、Rakuten Linkアプリでの国内通話は無料です。」としています(同)。アプリ側で無料になる通話が多いなら、標準アプリぶんだけを足します
  • 基本料の無料通話を先に確かめます。ahamoは基本料2,970円に5分までの国内通話が含まれ、超過後が22円/30秒です(料金・データ量|ahamo)。この形では、超過分だけを1,100円と比べます
  • 明細を見て通話料そのものが月100円台なら、削る先は通話ではありません。請求の他の行はスマホ料金の内訳、どこを見れば削れる余地が分かるかで分けられます。使い切ったあとのデータ量ならギガを使い切ったあと、低速のまま使うか追加で買うかを金額で決める、世帯全体で見直すなら世帯のスマホ+固定回線の総額を見直す計算の型へ

決め手は合計時間ではなく「1回ごとの長さ」

  • 通話料は1分44円。オプション料を44で割れば元が取れる分数が出る(880円で20分、1,100円で25分、1,980円で45分)
  • 5分・15分の定額は1回あたりの制限。同じ月30分でも、1回3分×10回と1回15分×2回では440円の得と440円の損に分かれる
  • ahamoの1,100円が肩代わりするのは基本料の5分無料を超えた分。同じ1,100円でも楽天モバイルとは対象が違う
  • 明細で足すのは5分を超えた通話の超過分。合計時間だけでは決まらない
  • 0570・0180・0067・188・SMS・国際通話は定額の外。よくかける先がこの番号なら別に足す

申し込む前に、自分の請求書に出ているオプション料と、公式ページの額(この記事は2026年9月5日の表示で書いています)を突き合わせてください。申込日で額が違うのは「5.」で見たとおりです。

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出典

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