プラン料金表示の読み方——割引後価格・条件付き価格・期間限定表示を分解する

机の上に3枚のカードを並べて料金表示を見比べる人のイラスト 端末と回線の総額

通信事業者の広告や公式ページに出てくる「〇〇円から」「実質〇〇円」「期間限定」といった表示は、そのままでは自分がいくら払うことになるのかが分かりません。表示のどこを見れば、自分に適用される条件まで読み取れるのかを整理します。

要点

公式で確認できるのは、価格表示のルール(大きく強調した金額には、その金額が適用される条件を一体で示す必要があるという考え方)です。一方で、どの条件が自分に当てはまるかは、契約する人ごとに違うため、広告の強調部分だけでなく、条件を示した部分(小さい文字・別ページ・注釈)まで読む必要があります。

1. 強調された価格と、その条件(打消し表示)はセットで見る

電気通信サービスの広告表示に関する自主基準は、大きく強調した価格の注釈(条件を示す小さい文字)について、次のように文字サイズの基準を定めています。

「強調する文字(強調表示)に対する注釈(打消し表示)に用いる小さい文字のサイズ」について、「強調する文字のサイズに対し7分の1以上(文字の高さにおいて)を原則とする」と定められています(電気通信サービス向上推進協議会)。

さらに、次のような指摘もあります。

「安い金額を強調しているが、その金額での契約には複雑かつ多数の条件が付くこともあり、条件となる打消し表示を見た一般消費者が自己に対して適用される料金を理解できないような場合もあり得る」(電気通信サービス向上推進協議会)

つまり、大きい金額の表示と、それに付いている小さい条件表示は、本来セットで読むことを前提に作られています。金額だけを見て条件を読み飛ばすと、自分に適用される料金を取り違えます。

2. 「〇〇円から」の”から”の中身を確認する

消費者庁は、価格の安さだけを強調し、適用条件が明瞭に示されていない広告の例をいくつも挙げています。共通しているのは、次のような条件が価格の外側に隠れているという構造です。

「実際には、以下の適用条件が存在する。・販売店が契約代理店となっている通信回線事業者との通信契約をすること」(消費者庁)

安さを強調した表示を見たら、次の項目が別の場所に書かれていないかを確認します。

  • 指定の回線契約・有料オプションへの加入が条件になっていないか
  • 「他社からの乗り換え」など、契約の種類が条件になっていないか
  • 特定の申込日・申込方法に限定されていないか
  • 下取り・キャッシュバックが条件で、その下取り・キャッシュバック自体にも別の条件がないか

3. 「実質〇〇円」の”実質”を分解する

「実質価格」という表示は、割引が最初から反映された価格ではなく、分割払いと通信料からの割引を組み合わせて、計算上そう見えているだけのことがあります。消費者庁が挙げた例では、次のような仕組みが説明されています。

「実質負担金0円とするためには、携帯電話等の価格を24で割った金額を、毎月の通信料から割り引くプランに加入する必要があり、24か月以内に当該プランを途中解約すると、2年契約の違約金と割賦支払金額の残額を負担することとなること」(消費者庁)

実際の相談事例としても、次のようなケースが報告されています。

「実際は、無料ではなく、端末代金を24か月(2年間)で分割した金額を通信費から値引きすることで実質0円になるため、2年契約の途中で解約した場合は端末代の残債を一括請求することになっていると言われた」(消費者庁)

「実質」という言葉を見たら、①分割期間は何か月か、②その期間内に解約したらどうなるか、の2点を確認します。この2点が書かれていない「実質〇〇円」は、途中解約時の負担が読み取れない表示だと考えてください。

4. 「期間限定」「台数限定」の”限定”を確認する

「期間限定」「台数限定」という表示についても、実態が伴っていない例が指摘されています。

「実際には、販売期間の延長が繰り返されている」(消費者庁)

「実際には、販売台数に限定がない」(消費者庁)

「限定」の表示自体を判断材料にせず、その価格が自分の条件(契約内容・利用期間)に見合うかどうかで判断するほうが確実です。

5. 「業界No.1」「最高品質」を見るときの注意

「業界No.1」「最高品質」といった表現の使い方も、自主基準が定めています。比較表示について定めた第7条の第3号は、次のとおりです。

「「業界No1」「当社だけ」「最高品質」等の表現は、客観的事実に基づく場合に限ることとし、また、客観的事実に基づく根拠によるものであることを示すこと」(電気通信サービス向上推進協議会)

つまり、根拠を出せない「No.1」は、自主基準の側でも認められていません。

同じ資料に収められたガイドラインは、この号が求めているものをさらに2つに分けて解説しています。

「①No1表示の内容が客観的な調査に基づいていること、②調査結果を正確かつ適正に引用していることを示すことである」(電気通信サービス向上推進協議会)

読者が見るのはこの2点です。こうした表現に出会ったら、誰がいつ何と比べた調査なのか、そしてその調査結果がそのまま引かれているかが、同じページに書いてあるかを探します。書いていなければ、その表現がどの範囲で成り立つ主張なのかは分かりません。

大きい金額ではなく、同じ画面の小さい注釈を読む

  • 大きく強調された金額だけで判断せず、同じ画面・同じ紙面の中にある注釈(小さい文字)を必ず確認する
  • 「詳しくは店員に」「詳しくはWebで」という案内があるときは、その先の説明まで読んでから判断する。消費者庁の調査では、この案内を見ても店員に確認しなかった人が4割以上いた(消費者庁)
  • 条件を確認できない項目は、適用されないものとして計画を立てる。確認できないまま契約すると、想定より高い金額を払い続けることになりかねない

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出典

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