データ容量を使い切ると、月末までの通信が低速に切り替わります。動画は止まり、地図の再読み込みも待たされます。
そこで出てくるのが「追加で買うか、月が変わるまで我慢するか」です。1GBで1,100円(税込)という金額は、単発なら小さく見えます。ただし毎月2回買っていれば年に26,400円で、プランを1段上げたほうが安い水準に入ります。
この記事では、大手3社の追加購入の料金・有効期限・制限時の速度を並べ、追加購入を月に何回すればプラン変更のほうが安くなるかを計算式にします。掲載する金額はすべて2026年8月31日時点の各社公式ページの税込価格で、適用時期や対象プランは各社の案内が変われば変わります。
要点
本文の料金は2026年8月31日時点の各社公式ページの税込価格です。対象プラン・キャンペーンの適用期間は各社の案内が正です。
- 追加購入の相場は1GBあたり1,100円(税込)で、大手3社とも同じ水準
- 低速時の速度は送受信最大128kbpsが基本。プランによっては300kbpsや4.5Mbps
- 追加購入した分は有効期限がある。ドコモは「購入月の翌月末日まで」
- 月に2回以上買う月が続くなら、プランを上げるほうが安い(§4の計算式)
1. 使い切ると通信速度がどこまで落ちるか
まず、我慢する側の中身を見ます。低速というのが何kbpsなのかで、待てるかどうかが変わるためです。
ドコモは、対象プランの制限時の速度を「送受信時最大 128kbps」とし、irumo(3GB/6GB/9GB)では「送受信時最大 300kbps」としています(1GB追加オプション|料金・割引|NTTドコモ)。
auも「通信速度が送受信最大128kbpsとなります」と案内しています(データチャージ|au)。
ソフトバンクは、プランによって3段階に分かれます。特定プランでは「送受信時最大4.5Mbps」、その他のプランでは「送受信時最大128Kbps」で、一部は「送受信時最大300Kbps」です(チャージ(追加データ購入)|ソフトバンク)。
=つまり、同じ「速度制限」でも中身は35倍以上の開きがあります。4.5Mbpsなら標準画質の動画までは動く帯域で、128kbpsは地図やSNSの画像も待たされる帯域です。自分の契約がどれに当たるかで、我慢という選択肢の価値が変わります。
なお、ここに並ぶ「送受信時最大◯」はいずれも規格上の上限で、実際に出る速度ではありません。制限中に実際どれだけ出るかは時間帯や場所で変わります。公称値と実効速度の関係は「最大◯Gbps」がベストエフォート型であることの意味に分けてあります。
2. 追加購入は1GBあたり1,100円が3社共通の水準
| 料金(税込・2026年8月31日時点) | 出典 | |
|---|---|---|
| ドコモ「1GB追加オプション」 | 1GBあたり1,100円 | ドコモ |
| au「データチャージ」 | 1GB 1,100円/3GB 3,300円/5GB 5,500円 | au |
| ソフトバンク「チャージ」 | キャンペーン期間中 0.5GB 605円/1GB 1,100円 | ソフトバンク |
auは容量を増やしても単価が下がりません。1GB・3GB・5GBのいずれも1GBあたり1,100円です。
ソフトバンクは、キャンペーンが終わったあとの条件が別に示されています。「キャンペーン終了後は一部プランで1GB/1,100円、その他は2GB/2,750円」(ソフトバンク)。2GB/2,750円は1GBあたり1,375円で、キャンペーン中より25%高い水準です。このキャンペーンの終了日は自分の契約プランのページで見ます。
購入後すぐに速くなるわけではない点も案内されています。「追加データのチャージ(購入)後、最大6分程度で通常速度にてご利用できます。」(低速化を解除する方法を教えてください。(個人)|ソフトバンク)
3. 買った分には有効期限と対象プランの条件が付く
追加購入は、買えば無条件で足せるものではありません。3つの条件があります。
有効期限。 ドコモは「購入月の翌月末日まで」を有効期限としています(ドコモ)。月末に慌てて多めに買うと、翌々月には消えます。
対象プラン。 ドコモの1GB追加オプションは、ドコモ mini、ドコモ スマホデビュープラン U15、irumo、5Gギガライト/ギガライト、はじめてスマホプラン、U15はじめてスマホプラン、ケータイプラン、LTE上空利用プランが対象で、ドコモ MAX、eximo、5Gギガホ、ahamoなどは対象外です(ドコモ)。大容量プランや無制限プランは、そもそも足す仕組みを持ちません。
買った分の扱い。 auは、チャージした分には制限がかからないと明記しています。「データチャージ」分については「通信速度の制限なくご利用いただけます」(au)。
なお、使い切る前に自動で足す設定もあります。ソフトバンクの快適モードは「利用可能データ量を使い切っても、オートチャージであれば低速化されずにデータ通信をご利用いただけます」というもので、「1ヵ月ごとの上限回数設定(1~10回、50回、無制限)ができる」とされています(ソフトバンク)。上限回数を無制限のままにすると、月額が青天井になります。 使うなら回数を先に決めます。
ここでいう有効期限は買い足した分のもので、もとの月の容量が翌月へ残るかは別の規則です。余ったギガは翌月に繰り越せる?の対照表では、ドコモ本体・ahamo・irumo・LINEMO・楽天モバイルが繰り越せない側で、auも新規受付中のスマートフォン向けプランは対象から外れています。=つまり、この節に来た読者の多くは、繰り越しを当てにできません。同じ表にソフトバンク本体の行は無いので、そこは契約中のプランのページで見ます。
4. 月に何回買えばプラン変更が安くなるか
ここが判断の本体です。次の式で比べます。
追加購入を続けた場合の月額 = 現在の月額 + 1,100円 × 月あたりの購入回数
プランを上げた場合の月額 = 上位プランの月額(割引適用後)
追加購入が1回で済む月と、3回になる月が混ざるなら、直近3か月の平均回数を使います。1回の月と3回の月の平均は2回で、そこで比べます。
| 月あたりの購入回数 | 追加購入の年額 |
|---|---|
| 1回 | 13,200円 |
| 2回 | 26,400円 |
| 3回 | 39,600円 |
月2回が続いているなら、そこで比べます。 追加購入の年額(26,400円)を12で割ると月2,200円で、この額を上位プランとの月額差が下回るなら、プランを上げたほうが安く済みます。差額は契約と割引の条件で変わるので、自分の請求書の額で当てはめてください。
比べるときに落としやすい項目が3つあります。
- 上位プランの月額は割引適用後の額を使う。セット割・家族割の条件は契約ごとに違います。表示価格の読み方はプラン料金の表示を正しく読むにあります
- プラン変更に手数料がかかる場合がある。1回きりの費用なので、12で割って月額に足します
- 回線の速度制限は買えば解除されるが、テザリングの上限は別枠のことがある。同じ月に何度も使うなら契約の条件を見ます
5. 毎月使い切っているなら、そもそも見る場所が違う
毎月きっちり使い切っているなら、追加購入もプラン変更も対症療法です。何が使っているかを先に出します。
- どのアプリが使っているかはアプリ別の使用量を出す手順にあります。動画アプリの画質設定だけで、月の量が数GB動くことがあります
- 契約側の数値と端末側の数値がずれているなら、表示がずれる理由を先に見ます。実際には使い切っていないのに制限がかかっているように見える場合があります
- 容量以外の行が膨らんでいるなら、スマホ料金の内訳で行ごとに分けます
追加購入は「月2回」を超えたらプランを見る合図
- 低速時の速度は128kbps・300kbps・4.5Mbpsとプランで大きく違う。我慢できるかはここで決まる
- 追加購入は1GBあたり1,100円(税込)が3社の水準。容量を増やしても単価は下がらない
- ドコモの追加分の有効期限は購入月の翌月末日まで。多めに買っても翌々月には残らない
- 月2回(年26,400円)が続いたらプラン変更と比べる。オートチャージは上限回数を先に決める
金額と条件は各社の案内が変われば変わります。この記事の値は2026年8月31日時点の表示なので、申し込む前に契約中の会社の公式ページで見てください。
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