使っているモバイルバッテリーのメーカー名と型番は分かっていても、それがリコール対象になっているかどうかは、パッケージにも取扱説明書にも書かれていません。ニュースやSNSで発火事故の報道を見て、自分の製品が対象かどうかを確かめたいときに、公式に確認できる場所と手順を整理します。
要点
モバイルバッテリーのリコール情報は、消費者庁の「リコール情報サイト」と、NITE(製品評価技術基盤機構)の「NITE SAFE-Lite」の2か所で確認できます。事業者からの届出のタイミングによって掲載に時間差があるため、どちらか一方だけでなく両方を確認するのが確実です。
1. 消費者庁のリコール情報サイトで確認する
消費者庁は、事業者が公表したリコール(回収・無償修理等)情報を「リコール情報サイト」に集約しています。モバイルバッテリーだけを集めた特集ページも公開されています(消費者庁リコール情報サイト)。
リコール情報サイトでは、メーカー名や商品名で検索できます。メーカー名(会社名)と、本体や充電ケーブル部分に印字された型番の両方を控えてから検索すると、絞り込みやすくなります。
2. NITE SAFE-Liteで確認する
NITE(独立行政法人製品評価技術基盤機構)も、独自にリコール情報を検索できるツールを公開しています。NITEは公式サイトで次のように説明しています。
“「NITE SAFE-Lite」はパソコンだけでなく、スマートフォンからも快適にご利用いただける製品事故情報、リコール情報の検索ツールです。”(NITE)
以前はNITEのサイト上に一覧形式のリコール情報ページがありましたが、現在は更新を停止し、SAFE-Liteに一本化されています。NITEは次のように案内しています。
“この度、従前よりご提供させていただいておりましたリコール情報の一覧につきまして、2025年4月1日をもちまして更新を停止いたしました。”(NITE)
“今後のリコール情報につきましては、事業者名、品名等で検索可能な「NITE SAFE-Lite」において一元的に公開・更新してまいります。”(NITE)
SAFE-Liteは事業者名や品名で検索できるツールです。検索する際は、メーカー名を正式名称(カタカナ表記も含めて)で入れると絞り込みやすくなります。
3. 事故そのものの情報を確認する
リコール届出には至っていなくても、発火や発煙といった事故情報自体はNITEに集約されています。経済産業省はモバイルバッテリーに関するFAQで、次のように説明しています。
“独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)のHPに、NITEで収集している事故の概要が公開されており、事故の原因が製品起因である場合、事業者名と事故品の型式が公表されている。”(経済産業省)
また、モバイルバッテリーは電気用品安全法の対象で、PSEマーク(丸形)の表示がないものは販売できない決まりになっています。経済産業省は、この規制がいつから適用されているかを次のように説明しています。
“平成30年2月1日以降、製造、輸入又は販売の事業を行う者は、PSEマーク表示の無いモバイルバッテリーを販売することはできない(流通在庫を含む)。ただし、事業者における対応の準備期間として平成31年1月31日までの1年間を経過措置期間とし、この間は、これまでの扱いによることもできる。”(経済産業省)
平成30年2月1日(2018年2月1日)に規制の対象となりましたが、平成31年1月31日(2019年1月31日)までの1年間は事業者の対応準備期間(経過措置期間)とされ、この間は従来の扱いも認められていました。経過措置が終わった2019年2月1日以降は、PSEマーク表示のないモバイルバッテリーを販売できません。
本体にPSEマークがあるかどうかは、そのモバイルバッテリーが規制の対象として作られたものかを見分ける手がかりの一つです。ただし、PSEマークがあることは、リコール対象でないことの証明にはなりません。マークの有無の確認と、リコール情報の検索は別に行ってください。
なお、丸形PSEの対象はモバイルバッテリー全部ではなく、内蔵する電池の条件で線が引かれています。その範囲と、対象外になる機器(交流100Vも出せるポータブル電源など)はモバイルバッテリーの容量・出力・PSE表示の見方で分けています。
4. リコール対象だったときにすること
検索の結果、自分の製品がリコール対象だと分かった場合は、使用をやめたうえで、各リコール情報のページに掲載されている事業者の連絡先へ問い合わせてください。返金・交換・回収などの対応は事業者ごとに異なります。
5. 今日ヒットしなくても、来月の届出はメールで受け取れる
ここまでは、思い立ったときに引く手順です。リコールは後から出るので、この手順だけだと引き直し続けることになります。
消費者庁は、サイトへ載せた情報をメールで送るサービスを出しています。
“メール配信サービス「リコール情報メールサービス」により、担当省庁等が公表したリコール情報を一元的に集約して提供いたします。”(リコール情報メールサービス登録|消費者庁)
=つまり、登録しておけば、次からは引きに行かなくても新しい届出のほうが届きます。配信は全件版のほか、高齢者向け・子ども向けの絞り込み版があります(同)。
モバイルバッテリー以外の家電を同じ2サイトで引くときの順番は家電のリコールを型番で調べるにあります。
検索でヒットしないのは「対象外」ではなく「見つからなかった」
- リコール情報は消費者庁とNITEの両方を確認してください。届出から掲載までの時間差で、片方にしか出ていないことがあります
- 検索してもヒットしない場合、それは「リコール対象でないと確認できた」という意味ではなく、その時点で情報が見つからなかったというだけです。型番の表記ゆれ(全角・半角、ハイフンの有無など)を変えて再検索してください
- PSEマークの有無は法令上の販売可否に関わる表示であり、リコール対象かどうかとは別の情報です

